満足度優先配列理論

人間は、配列の満足度をどう感じ取っているのでしょうか。
5%の大頻度を誇る「ん」は、ほぼ全ての文字に絡みますので、決して同指や跳躍を無くすことはできません。そこで、いろいろな工夫を凝らして、「ん」の前後での悪運指が0.1%減ったところで、5%の1/50です。
「ぁ」は、データにも依るでしょうけど、0.0n%です。仮に0.08%としましょう。「ぬ」も、データにも依るでしょうけど、0.03%としましょう。これらは先の0.1%以下ですが、低頻度文字だけに、絡む文字なんて決まってますので、凄く容易に悪運指を減らすことができます。
「ぬ」絡みの悪運指を0%にするために、「ん」絡みの悪運指が0.2%増えたとします。
真っ当な配列作者なら、こんな「改善」はしません。
しかし、考えてみてください。
「ん」絡みを改善するために、「ぬ」絡みが全て悪運指になってしまう!しかし「ぬ」は低頻度なので完全無視してもトータルの数値は良くなる!これでいいのでしょうか!?
いや、良くない!(反語)
「ん」絡みを0.1%改善しても、体感できるのは、1/50です。
「ぬ」絡みを最悪の状態から最良の状態に改善すると、数値上は0.03%の改善に過ぎませんが、体感できるのは、実に1/1です。引き換えに「ん」が2/50悪化しても、ほぼ体感できませんので無視できます。
そして、そうやって、打ち易い低頻度キー/かなを増やして行くと、トータルでの数値は悪化していくにも関らず、打ち易く感じるキー/かなの割合は、どんどん増加していきます。
「あいうえお」のうち、「い」と「う」がダントツで多くてそれに比べれば「あ」「え」「お」は無視できるぐらいといっても、「い」と「う」が打ち易くて「あ」「え」「お」が打ちにくい配列の満足度は2/5であり、「あ」「え」「お」が打ち易くて「い」と「う」が打ちにくい配列の満足度は3/5で、後者の勝利なのです!そう、雨が降る確率も事故に遭う確率も宝くじが当たる確率もいつも1/2なのです。
さあ配列作者の皆さん!従来の評価関数は捨てましょう。代わりに、あるキーに絡む悪運指率の合計を評価関数としましょう。トータルで打ち易い打ちにくいなんてのは人間実感できませんので無視しましょう。そして、年末の宝くじを買いましょう。ゆくゆくは、あの時は宝くじを主催するだけの資金があれば一生遊べますよねなんて言いましたけど、やっぱり宝くじ屋って儲かりそうと思い直しかけている私が発行しようとしているサギくじ(1枚10おくえん、1等前後賞あわせてなんと大出血100円)を買ってください。なおサギくじのアイデアはここにGBL*1で公開しますので、もし実践される方は私に10おくえんください。
……4月1日に取っておきたいような内容でしたね。

*1:Generic Billion Licence, FAQはhttp://shinh.skr.jp/m/?date=20060910#p06にあります。
ちなみに本ケースでは、正確には、GBLをソフトウェア用から文書用に修正したGeneric Billion Document LicenceことGBDLということになるでしょうか。