私家版日本語文法

isbn:4101168148

今の小学生、国語をどう習ってるんでしょうね
私ぐらいの世代、ひとつの文に主語と述語を収めよと習ったのでSが、勿論そんなことはないいい加減な文であっても日本語の文として成り立つのであります、ということは主語と述語を〜みたいな説明こそ間違っているわけで、日本語といえば膠着語ばかり有名だが、構文木もまた英語や中国語と違い、前の語助詞によりひたすら後ろに掛かって行って、ツリー構造を形成します、英語や中国語ことドット無いのOOPLなら、日本語は所謂FORTH、Mindなる言語の派生した由縁でもあります
実のところは日本語には主語は無くて、一般に小学校の先生、主語と説明されているものは、主格の助動詞付いているだけの文節、他の修飾語とパーサー上の扱い変わる処ありませぬ……といったことをYTは大学の一般教養で初めて教わったもの
さて音といえば五十音だが、拗音は漢字以降のものなので置いておいて、昔の日本語は今よりもすっきりした音体系を持っていた様子、真タ行は「た」「てぃ」「とぅ」「て」「と」で、真ダ行は「だ」「でぃ」「どぅ」「で」「ど」、これは「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の混乱無くて大変素晴らしい、アルファベットで綴ればTATITUTETOこそ真タ行、今のタ行はTACHITSUTETO、逆に言えば、今の「ち」「つ」の音はどっかから沸いて出たわけで、ならば「?」「ち」「つ」「?」「?」の「?」に当たる未知の日本語音隠れているのではないかと馬鹿なYT考える次第(「カ゚」みたいな奴ね)
音声学上もそうでSが、真ハ行は今のパ行だったりして、配列を考える上でもそんなことで結構悩みます、馬鹿、口に出してみればわかりますけれど「ぱ」と「ば」の形は同じながら、「は」はちょっと違うでしょ、パ行こそバ行の正当な清音でS、だからといって低頻度のパ行を表面に配置するなんてできないわけで、今に生きる私たちは素直に現代仮名遣いに従っておくが宜しい
あと真ワ行は発音だけ見れば「わ」「うぃ(ゐ)」「うぇ(ゑ)」「うぉ(を)」、「てぃ」もそうだが文字だけ「い」「え」「お」と同じ発音で残った上に、外来語由来で音そのものが復活してきて混乱状態、まあウォーニングなんて疲れる発音してませんからね私も、ワーニング、これもヴァ行の清音はワ行なのかファ行なのかよく悩みます
日本語についての底浅いYTが知識をひけらかしたものの(半分ぐらい間違ってそうな悪寒)、こういったことだけを本書述べているわけでもなくて、文法入門と題されているその実はエッセイ集、小ネタと雑学が楽しいし政治家のぶった斬り様気持ちいい、しかも本書の構成まるでブログである、話題二転三転するし、好みで正当な範囲を超えて関係ないところまで引用するし、自虐ネタ多いし前章を読んで無いとわからないギャグあるしで書きっぱなしの書きたい放題である、私、何度無意識にコメント欄を探したり☆を連打しようとしたりしたかしらん
井上ひさし氏、まだ生きてられるのでアレでSけども、例えば著作権の切れた明治文豪の週刊誌連載だか同人誌連載だかを、何年前の〜みたく、どこかのブログサービスを借りて日付だけ合わせて貼り付けていってコメントやトラックバックも受けられるようにしたら相当面白いんじゃないかしらん、正岡子規あたりで誰かやってみて欲しい
とにかく本書、超絶賛没趣味的論理的合理的性的推薦書陽当良好委細面談、新潮社も、昔どっかの誰かが提案しただけの新記号から創作漢字コンクールの入賞漢字、果ては麻雀牌までよく印刷したなあと感心し切りです。
……本書のネタを盛り込もうとしてみましたが、自分でもこれ読み辛ぇ。