ソフトボイルドロマンス

暖かくなってきた梅雨前の土曜日みなさんいかがお過ごしでしょうか。
この時季になると新しい仕事にもなれてきて、そろそろこういうことを言われるころだと思います。わ、私のことはどうでもいいじゃないですかっ。
「考えて仕事をしろ!」
まぁよく言われる言葉なのですが、これについて私見を述べておきたいと思います。
ソフトウェア技術者は考えて仕事をしていないわけじゃない。
ただ、与えられた環境の中でできることをやる──その発想に慣れ切っているだけなんです。
組織構成や上司の命令はプラットフォームでありOSからのリクエストであり、それに異を唱えることには意味が無いのです。
今WM_PAINTなんか処理してる時間がないから後に回してくれなんて言っても意味無いでしょう?どれだけCPU使用率が高くても再描画しなければユーザーは再描画前のボタン位置をクリックしてなんかまずいことやっちゃうかもしれないのですから。
そう、これは職業病なのです。
与えられたExcelシートの書類にマクロを入れることすら躊躇するのは、できないからじゃないんです。そのシートが定型処理されるときの妨げになるかもしれないじゃないですか。隣の人がやってて特に何も言われないのを見て初めて、ああやってもいいんだと思うのは、互換性を最大限重視する癖が付いているからなのです。
上司の命令に反論することすら躊躇するのは、単に逆らえないからじゃなくて、それで変更が通ってしまったらそれを知らない人との間で混乱が発生するかもしれないじゃないですか。命令系統が乱れることによる行き違いを防ぐためであって、隣の人が反論するのを見て目から鱗が落ちるのは、同期処理の基本が染みついているからなのです。
私が最近ハードウェアを勉強してたりするのは、この病を治療するために違いない。後づけです。
まぁこんな軟弱な弁解を書いている時点で、ハードボイルドには程遠い。